妖怪「三眼八面」とは?あまり知られていないけど実はヤバいやつ。

 

妖怪「三眼八面」とは

妖怪「三眼八面」とは、高知県に伝わる妖怪です。「仁王2」というゲームでは敵キャラとしてでてくるようですが、あまり知られていない妖怪だと思います。日本の中でも高知県のみに伝説が残っており、有名な妖怪、というわけではありませんが、これがまた、規格外の化け物なんです。

その名の通り、三つの目と、八個の顔。その体は二つの村にまたがるほど巨大と言われています。申山(さるやま)という山に住んでおり、人を捕まえて食べていたそうです。さぞかし近隣の人は恐れていた妖怪でしょう。

妖怪「三眼八面」の最期

あるとき、土佐山の豪族、水野若狭守(みずのわかさのかみ)の弟である、注連太夫(しめだゆう)が、この妖怪の話を聞き、退治に臨みました。山鎮めの御幣を立て、申山に妖怪「三眼八面」を閉じ込めたあと、火を放ったといいます。妖怪「三眼八面」は暴れに暴れ、ついには焼け死んだ、ということです。山は燃えてしまいましたが、この時、注連太夫が立てた御幣だけは、残っていたそうです。

山鎮めとは

山鎮めというのは、民間信仰において、祭りや儀式がある度に御幣を紙でつくり、その御幣を祀る(まつる)ことです。今なお、山事をする際には、地域の太夫さんと一緒に山に入っていいか山の神に伺いをたて、了承を得てから機械や、働く人の健康、無事を祈ってから作業を開始するんですって。

御幣とは

こんな感じの、見たことあると思うんですが、神祭用具のうちの一つ、です。

太夫とは

「太夫」はもともと、公家でトップ5以内の職位を持った人を指しました。時が経つにつれ、能や浄瑠璃、歌舞伎でトップクラスにあるものを「太夫」というようになり、また、遊女で最高位のものを「太夫」をつけて呼ぶようになったそう。つまり妖怪「三眼八面」を退治した注連太夫さんは、かなり職位が上の偉い方だったんですね。「コウメ太夫」って・・・。

まとめ

規格外の化け物、妖怪「三眼八面」は、高知県の注連太夫という偉い人に、山鎮めのための御幣で封じ込められ、退治されてしまいました。妖怪が妖術や神通力を使って人々を苦しめるのに対して、人は昔から信仰を持つことでその力を借り、無理と思われる戦いに挑み、勝利してきました。

そう思うと、と信じるモノがある、というのは非常に強いことなんだな、と思います。現代においては、それが神様や仏さまだけじゃなく、科学であったり、倫理であったり、家族や友人、自分自身であったり。自分の軸とするべきものはいっぱいあります。あれもこれも、じゃなくて、自分の原則原理みたいなものがあると、いざって時に想像以上の力を発揮するのかもしれませんね。(三眼八面の話はどこへやらw)

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